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HSK7-9を目指す人が先に整えるべき読解と作文の土台

HSK7-9では、難しい単語を増やすだけでは読解と作文が安定しません。必要なのは、長い文章の主張と根拠を短時間でつかむ力、情報を整理して筋の通った中国語で書く力です。まず現行試験の位置づけを確認し、そのうえで読解・作文を支える土台を段階的に作ります。

HSK7-9は一つの試験で級が判定される

2026年7月時点のHSK7-9は、7級・8級・9級を別々に申し込む方式ではありません。一つの上級試験を受け、技能別の成績と総合結果に基づいて「7級未満・7級・8級・9級」が判定されます。現在はインターネット試験のみです。

技能問題数時間の目安
听力40問約30分
阅读47問60分
写作2問55分
翻译4問41分
口语5問約24分
合計98問約210分

問題数・時間・実施方式は変更される可能性があるため、申込前に公式HSK7-9試験案内で確認してください。長時間にわたって五技能を使う試験なので、読解と作文だけを孤立させず、聞く・訳す・話す練習とも結び付けます。

最初に現在地を測る

上級単語帳を始める前に、初見の論説文を一つ選び、次の四点を記録します。

  1. 600〜1000字程度を読むのに何分かかったか。
  2. 辞書なしで各段落を一文に要約できたか。
  3. 筆者の中心主張と、その根拠を二つ挙げられたか。
  4. 内容を150〜250字程度の中国語でまとめ直せたか。

語彙不足、文構造の取り違え、論理関係の見落とし、作文の構成不足を分けて記録します。「難しかった」だけでは、次に何を練習すべきか決まりません。

読解の土台1:段落の役割を取る

長文は一文ずつ日本語に訳すのではなく、各段落を「問題提起・主張・理由・具体例・反論・結論」のように分類します。

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随着远程办公的普及,人们获得了更灵活的工作方式。然而,灵活并不等于没有边界。如果工作时间不断侵入私人生活,效率和健康都可能受到影响。因此,企业和个人都需要建立明确的沟通规则。

話題:リモートワークの普及
転換:柔軟さにも問題がある
根拠:私生活への侵入が効率と健康に影響する
結論:明確な連絡規則が必要

読み終えたら、段落の内容を「柔軟な働き方には境界設定が必要」のように短く言います。要約できない場合は、語彙より先に文同士の関係を見直します。

読解の土台2:論理を示す語を追う

関係目印読むポイント
逆接・譲歩然而、尽管、即使、固然前半を認めた後の本音を見る
因果由于、因此、从而、之所以原因と結果の向きを確認する
追加・展開此外、进一步说、不仅…而且…同じ主張を強める情報をまとめる
限定并非、未必、在一定程度上断定の強さを読み違えない
まとめ总而言之、由此可见、归根结底結論と根拠を分ける

接続語だけで答えを決めるのではなく、その前後が何を対比・追加・限定しているかを線で結びます。特に并非、未必、并不意味着のような部分否定を、完全否定に読み替えないことが大切です。

読解の土台3:指示語と言い換えを確認する

这、这种现象、上述观点、其中、对此が指す範囲を、直前の名詞だけで決めません。前の文全体や複数の事例を指すこともあります。また選択肢では、本文の语汇が別の表現へ置き換えられます。

本文:不能把短期增长看成长期趋势。

言い換え:暂时的变化不足以说明未来会一直如此。

同じ漢字が多い選択肢ではなく、主語・程度・因果・評価が本文と一致するかを照合します。

読解練習は精読と時間制限を分ける

  1. 時間制限あり:辞書を使わず、題名・中心主張・段落の役割を取る。
  2. 根拠確認:各設問の答えを支える文へ戻り、誤答のずれを言語化する。
  3. 精読:長い修飾、指示語、接続関係、未知語を確認する。
  4. 再要約:原文を閉じ、中国語で三文にまとめる。
  5. 翌日:同じ文章を短い時間で読み直す。

毎回すべてを精読すると量を読めず、速読だけでは誤読が残ります。一つの文章に二つの読み方を使います。

作文の土台1:書く前に骨組みを作る

書き始める前に、主張一行、理由二つ、具体例一つ、結論一行を中国語の短句で置きます。上級らしい難語より、段落の役割が明確で、主語と論理が途中で変わらないことを優先します。

段落役割確認すること
導入話題と問題を限定する何について論じるか明確か
本論1中心理由と説明主張との因果があるか
本論2別の理由・反対意見・具体例同じ内容を繰り返していないか
結論主張を言い換えてまとめる新しい論点を急に出していないか

作文の土台2:資料を説明してから評価する

図表や資料を扱う場合は、観察と意見を混ぜないようにします。まず増減、比較、転換点、例外を客観的に記述し、その後に考えられる原因や影響を述べます。

観察:从2019年到2023年,使用人数总体呈上升趋势,其中2021年的增长最明显。

比較:与A组相比,B组的变化幅度较小。

評価:这一变化可能与服务成本下降有关,但仅凭该数据还不能确定原因。

「必ず〜が原因だ」と資料以上に断定せず、可能、表明、说明、未必などで根拠に合う強さを選びます。

作文の土台3:修正項目を五つに絞る

  1. 各段落の中心文が一つに絞られているか。
  2. 因为/所以、虽然/但是などを不自然に重ねていないか。
  3. 代名詞が何を指すか明確か。
  4. 同じ名詞・動詞を繰り返しすぎていないか。
  5. 搭配と語順が自然か。

完成後すぐに全面修正するより、初日は構成、翌日は文法と語彙というように観点を分けると、自分の癖を見つけやすくなります。

翻訳と口述も読解・作文の確認になる

HSK7-9には翻訳と口語もあります。読解文を中国語で口頭要約すれば、中心内容を本当に理解したか分かります。日本語の短い段落を中国語へ訳し、元の情報を増減していないか確認すれば、作文の正確さも測れます。逆に、書けるのに話せない表現は、まだ運用語彙になっていません。

12週間の基礎づくり

期間読解作文・統合練習
1〜4週毎日一段落の役割分けと要約週3回、150字前後で要約
5〜8週週3回、時間を測って長文を読む週2回、資料説明または意見文を書く
9〜10週複数ジャンルを続けて読む翻訳と口頭要約を追加する
11〜12週公式問題形式で通して解く時間内に構成・執筆・見直しを行う

記録するのは学習時間だけではありません。読解速度、根拠を説明できた正答率、作文で繰り返した誤り、要約後に落とした重要情報を残します。

よくある遠回り

  1. 難語の暗記だけで上級対策を終える。
  2. 全文を日本語に訳さないと先へ進めない。
  3. 精読だけを続け、制限時間を測らない。
  4. 模範作文を丸暗記し、話題が変わると書けない。
  5. 接続詞を増やせば論理的になると思う。
  6. 一度書いて終わり、誤りの種類を記録しない。
  7. 読解・作文だけを練習し、翻訳・口述とのつながりを無視する。

今週の実践課題

  1. 初見の論説文を一つ、時間を測って読む。
  2. 各段落へ役割を一語で付ける。
  3. 中心主張と根拠二つを中国語で書く。
  4. 原文を閉じ、200字前後で要約する。
  5. 要約を一分で口頭説明し、録音する。
  6. 翌日、落とした情報と不自然な搭配を修正する。
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