中国語の基本語順は主語+動詞+目的語なので、表面上は英語に似ています。しかし、時間、場所、副詞、助動詞、補語、数量の位置は中国語独自です。日本語の助詞を一語ずつ中国語へ置き換えるのではなく、「動作の前に置く情報」と「動作の後ろに置く結果」を分けて考えると理解しやすくなります。
基本の骨格:主語+動詞+目的語
我喝咖啡。Wǒ hē kāfēi./私はコーヒーを飲みます。
他看电影。Tā kàn diànyǐng./彼は映画を見ます。
我们学习中文。Wǒmen xuéxí Zhōngwén./私たちは中国語を学びます。
日本語は「私は/コーヒーを/飲みます」と目的語が動詞の前に来ます。中国語では目的語を動詞の後ろへ置きます。最初に主語と動詞だけを作り、次に目的語を足します。
初心者向けの長い基本枠
主語+時間+副詞・否定+助動詞+場所+動詞+目的語+補語
全ての要素が毎回必要なわけではありません。また副詞や場所の細かな順番は意味によって変わります。まず次の例で、動詞より前と後ろを見ます。
我明天也想在图书馆学两个小时中文。
Wǒ míngtiān yě xiǎng zài túshūguǎn xué liǎng ge xiǎoshí Zhōngwén.
私は明日も図書館で2時間中国語を勉強したいです。
中心の動詞は学。明天・也・想・在图书馆は動詞の前、時間量の两个小时と目的語中文は動詞の後ろに関わります。最初から長文を暗記せず、我学中文へ一つずつ足します。
時間は主語の前または後、動詞より前
我明天去北京。Wǒ míngtiān qù Běijīng.
明天我去北京。Míngtiān wǒ qù Běijīng.
どちらも「私は明日北京へ行きます」です。
時間を話題として強く示すなら文頭、主語について説明する流れなら主語の後ろが自然です。日本語のように文末近くへ自由に置かず、基本的には動詞より前に置きます。
動作を行う場所は在+場所+動詞
我在家学习。Wǒ zài jiā xuéxí./家で勉強します。
他在公司吃午饭。Tā zài gōngsī chī wǔfàn./彼は会社で昼食を食べます。
我们在车站见面。Wǒmen zài chēzhàn jiànmiàn./駅で会います。
日本語の「家で」を动词の後ろへ直訳して我学习在家とはしません。動作の舞台は通常、動詞の前へ置きます。
目的地は移動動詞の後ろ
我去学校。Wǒ qù xuéxiào./学校へ行きます。
他回家。Tā huí jiā./彼は家へ帰ります。
我们到北京了。Wǒmen dào Běijīng le./北京に着きました。
「学校で勉強する」の場所は在学校+学习ですが、「学校へ行く」の学校は去の目的地なので動詞の後ろです。在+場所を全ての「に・で」へ使わないようにします。
人や物の所在はA+在+場所
老师在办公室。Lǎoshī zài bàngōngshì./先生は事務室にいます。
书在桌子上。Shū zài zhuōzi shang./本は机の上にあります。
在が文の中心となり、Aがどこにあるかを述べます。一方、桌子上有一本书は「机の上に何があるか」を述べる存在文です。
否定・副詞・助動詞は動詞より前
| 種類 | 例文 | 意味 |
|---|---|---|
| 否定 | 我不喝咖啡。 | コーヒーを飲みません。 |
| 追加 | 我也学习中文。 | 私も中国語を学びます。 |
| 範囲 | 我们都喜欢音乐。 | 私たちは皆音楽が好きです。 |
| 頻度 | 我常常看电影。 | 私はよく映画を見ます。 |
| 助動詞 | 我想去中国。 | 中国へ行きたいです。 |
| 能力 | 他会说中文。 | 彼は中国語を話せます。 |
日本語では「話すことができる」のように後ろへ情報が集まりますが、中国語の会・能・可以・想・要などは中心動詞の前に置きます。
目的語の数量は名詞の前、量詞を挟む
我买了三本书。Wǒ mǎile sān běn shū./本を三冊買いました。
她喝了两杯咖啡。Tā hēle liǎng bēi kāfēi./彼女はコーヒーを二杯飲みました。
「数+量詞+名詞」が一まとまりです。三书ではなく三本书、两咖啡ではなく两杯咖啡とします。
修飾語は名詞の前に置く
我的书 wǒ de shū/私の本
很有意思的电影 hěn yǒuyìsi de diànyǐng/とても面白い映画
我昨天买的书 wǒ zuótiān mǎi de shū/私が昨日買った本
中国語の修飾節も名詞の前に置き、的で名詞へつなぎます。日本語と位置は似ていますが、節内の語順は中国語です。
結果・方向・程度などの補語は動詞の後ろ
| 補語 | 例 | 意味 |
|---|---|---|
| 結果 | 看完 kànwán | 読み終える |
| 到達 | 找到 zhǎodào | 探して見つける |
| 方向 | 走进去 zǒujìnqu | 歩いて入っていく |
| 程度 | 说得很快 shuō de hěn kuài | 話すのが速い |
| 時間量 | 学了两年 xuéle liǎng nián | 二年間学んだ |
日本語では結果や様子を動詞の前に置くことがありますが、中国語では補語が動詞の後ろで、動作がどうなったかを示します。
疑問詞は答えが入る位置に置く
| 答え | 質問 |
|---|---|
| 我在图书馆学习。 | 你在哪儿学习? |
| 我明天去。 | 你什么时候去? |
| 我买三本书。 | 你买几本书? |
| 我和朋友去。 | 你和谁去? |
英語のように疑問詞を必ず文頭へ移しません。答えの图书馆を哪儿、明天を什么时候へ置き換えます。
話題+説明の文も多い
这本书,我已经看完了。Zhè běn shū, wǒ yǐjīng kànwán le.
この本は、私はもう読み終えました。
中文,我学了两年。Zhōngwén, wǒ xuéle liǎng nián.
中国語は、二年間学びました。
中国語はSVOだけではなく、先に話題を示してから説明する構造も使います。目的語が前に出たように見える文は、何を話題にしているかを確認します。
把構文では目的語が動詞の前へ出る
我把书放在桌子上了。Wǒ bǎ shū fàng zài zhuōzi shang le.
私は本を机の上に置きました。
把構文は「主語+把+特定の目的語+動詞+結果・場所」の形で、目的物をどう処理したかに焦点を当てます。基本SVOの例外として丸暗記せず、動詞の後ろに結果が必要になりやすいことまで学びます。
長い文を組み立てる手順
「私は昨日、友達と図書館で中国語の本を二時間読みました」を作ります。
- 主語+動詞:我看。
- 目的語:我看中文书。
- 時間:我昨天看中文书。
- 相手:我昨天和朋友看中文书。
- 場所:我昨天和朋友在图书馆看中文书。
- 時間量:我昨天和朋友在图书馆看了两个小时中文书。
自然さは文脈で調整できますが、核から足す方法なら日本語の語順に引っ張られにくくなります。
よくある間違い
- 目的語を日本語と同じく動詞の前へ置く。
- 動作場所を我学习在家のように動詞の後ろへ置く。
- 去在学校のように目的地へ在を付ける。
- 時間語を文末へ置けばよいと考える。
- 助動詞を動詞の後ろへ置く。
- 疑問詞を英語のように全て文頭へ移す。
- 補語を動詞の前へ直訳する。
- 中国語は常にSVOだけだと考え、話題文や把構文を読めない。
練習問題
- 「私は毎日コーヒーを飲みます」を作る。
- 「私は家で中国語を勉強します」を作る。
- 「私は明日北京へ行きたいです」を作る。
- 並べ替える:在图书馆/我/看书/常常.
- 「あなたはどこで働きますか」を作る。
- 「本を三冊買いました」を量詞付きで作る。
- 訂正する:我学习中文在学校。
- 「私が昨日買った本」を的で作る。
解答: 1 我每天喝咖啡。2 我在家学习中文。3 我明天想去北京。4 我常常在图书馆看书。5 你在哪儿工作? 6 我买了三本书。7 我在学校学习中文。8 我昨天买的书。
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