中国語で「〜したことがある」という経験を述べるときは、基本的に動詞+过 guoを使います。过は、過去の一回を報告するだけでなく、現在までの経験としてその動作をしたことがあると示します。否定は没+動詞+过、疑問は動詞+过+吗です。
基本形:主語+動詞+过+目的語
我去过中国。Wǒ qùguo Zhōngguó.
私は中国へ行ったことがあります。
她吃过北京烤鸭。Tā chīguo Běijīng kǎoyā.
彼女は北京ダックを食べたことがあります。
我看过这部电影。Wǒ kànguo zhè bù diànyǐng.
私はこの映画を見たことがあります。
过は動詞のすぐ後ろに置き、通常は軽声で読みます。去中国过、看这部电影过のように目的語の後ろへ離しません。
否定:没+動詞+过
我没去过中国。Wǒ méi qùguo Zhōngguó.
私は中国へ行ったことがありません。
他没坐过飞机。Tā méi zuòguo fēijī.
彼は飛行機に乗ったことがありません。
我没听过这首歌。Wǒ méi tīngguo zhè shǒu gē.
私はこの歌を聞いたことがありません。
経験の否定には不ではなく没を使います。不去过、不看过とは通常言いません。过は残し、現在まで一度も経験がないことを示します。
疑問:動詞+过+吗
你去过上海吗?Nǐ qùguo Shànghǎi ma?
上海へ行ったことがありますか。
你学过中文吗?Nǐ xuéguo Zhōngwén ma?
中国語を学んだことがありますか。
你用过这个软件吗?Nǐ yòngguo zhège ruǎnjiàn ma?
このソフトを使ったことがありますか。
答えは去过/没去过、学过/没学过のように、質問の動詞と过を繰り返します。是/不是だけでは答えません。
A-not-A型:動詞+没+動詞+过
你去没去过北京?Nǐ qù méi qùguo Běijīng?
北京へ行ったことがありますか。
你看没看过这本书?Nǐ kàn méi kànguo zhè běn shū?
この本を読んだことがありますか。
肯定形と否定形を並べる疑問文なので、文末に吗を重ねません。初心者はまず过…吗?を使い、聞き取りでA-not-A型も認識できるようにします。
経験した回数を加える
我去过北京两次。Wǒ qùguo Běijīng liǎng cì.
北京へ二回行ったことがあります。
我看过这部电影三遍。Wǒ kànguo zhè bù diànyǐng sān biàn.
この映画を三回通して見たことがあります。
他来过日本一次。Tā láiguo Rìběn yí cì.
彼は日本へ一回来たことがあります。
次 cìは出来事の回数、遍 biànは最初から最後まで一通り行った回数です。二回は两次、二遍は两遍と、量詞の前では两を使います。
了との違い:具体的な出来事か経験か
| 文 | 焦点 |
|---|---|
| 我去年去了北京。 | 去年、北京へ行ったという具体的な出来事 |
| 我去过北京。 | 現在までに北京へ行った経験がある |
| 我昨天看了那部电影。 | 昨日、その映画を見た |
| 我看过那部电影。 | その映画を見た経験がある |
いつ起きたかを報告するなら了、経験の有無を述べるなら过が中心です。経験を答えた後で、具体的な時期を了の文で続けることができます。
A:你去过北京吗?
B:去过。我去年去了北京。
A:北京へ行ったことがありますか。B:あります。去年行きました。
具体的な時点と过を一緒に使う場合
过は経験が中心ですが、以前、小时候、上大学的时候など幅のある過去時期と一緒に使えます。
我以前学过法语。Wǒ yǐqián xuéguo Fǎyǔ.
私は以前フランス語を学んだことがあります。
小时候,我住过上海。Xiǎoshíhou, wǒ zhùguo Shànghǎi.
子どものころ、上海に住んだことがあります。
「昨日一回した」という単純な報告なら、过より動作完了の形が自然です。時間表現だけでなく、話し手が経験として振り返っているかを見ます。
已经…了と过の違い
我已经吃饭了。Wǒ yǐjīng chīfàn le.
私はもう食事をしました。
我吃过北京烤鸭。Wǒ chīguo Běijīng kǎoyā.
北京ダックを食べたことがあります。
已经…了は予定や基準に対して「すでに実現した」、过は人生・期間内の経験を示します。「もう宿題をしたか」と「その料理を食べた経験があるか」では質問の目的が異なります。
動詞そのものの过と区別する
过 guòは「通る、過ぎる」という動詞でも使われます。この場合は第四声です。
过马路 guò mǎlù/道路を渡る
时间过得很快。Shíjiān guò de hěn kuài./時間が過ぎるのが速いです。
我走过那座桥。Wǒ zǒuguo nà zuò qiáo./私はその橋を歩いて渡りました。
経験を表す助詞の过は動詞後で軽く読みます。辞書で品詞と文の構造を確認します。
方向補語の过来・过去とも別
请过来。Qǐng guòlai./こちらへ来てください。
他跑过去了。Tā pǎoguòqu le./彼は向こうへ走って行きました。
ここでの过は移動の経路や方向を作ります。看过「見たことがある」の过とは働きが異なります。
会話で経験を広げる
A:你去过中国吗?
B:去过。我去过两次。
A:你去过哪些城市?
B:我去过北京和上海。去年我去了上海。
A:中国へ行ったことがありますか。B:はい、二回あります。A:どの都市へ行きましたか。B:北京と上海です。去年は上海へ行きました。
最初は経験の有無を过で答え、回数、場所、時期を加えます。全てを一つの長文にせず、短い質問と回答で広げます。
よくある間違い
- 过を目的語の後ろへ置く。
- 経験の否定を不去过とする。
- 没去过了のように文末へ不要な了を加える。
- 过…吗とA-not-A型を重ねる。
- 具体的な昨日の出来事と、現在までの経験を区別しない。
- 两次を二次とする。
- 経験助詞の軽声guoと、動詞の第四声guòを区別しない。
- 过来・过去をすべて経験の过と解釈する。
練習問題
- 「中国へ行ったことがあります」を作る。
- 1を否定する。
- 「この映画を見たことがありますか」を作る。
- 「北京へ二回行ったことがあります」を作る。
- 「私は去年北京へ行きました」を了で作る。
- 「以前、中国語を学んだことがあります」を作る。
- 訂正する:我不去过上海。
- 経験の过と过马路の过の違いを説明する。
解答: 1 我去过中国。2 我没去过中国。3 你看过这部电影吗? 4 我去过北京两次。5 我去年去了北京。6 我以前学过中文。7 我没去过上海。8 前者は動詞後の経験助詞、後者は「渡る」という第四声の動詞。
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